コーヒーをはじめとするカフェイン含有飲料は、朝の目覚めや午後のリフレッシュに欠かせない存在なので飲んでいる人も多いですよね
しかしその反面、私たちの自律神経に対してさまざまな影響を及ぼしていることをご存じでしょうか?
コーヒーとかのカフェインを含む飲料の飲み方次第では心身のバランスが崩れることもあることを知ってますか?
皆さん大好きスターバックスコーヒーでも注意が必要なんです。
【スタバ一杯でカフェインの一日の限界に達します】
ドリップコーヒーのベンティサイズ。
カフェインは464mg
トールで276mg
ですので、自律神経とカフェインの関係について解説していきます。

1. 自律神経とは?カフェインとどんな関係?
自律神経は、意識しなくても働く神経系で、交感神経(活動系)と副交感神経(休息系)に分かれています
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交感神経:覚醒、集中、運動、ストレス時に働く神経
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副交感神経:リラックス、消化、休息、睡眠を促す神経
カフェインはこのうち交感神経を強く刺激し、アドレナリンなどのホルモンを分泌させて心拍や血圧を高める効果があります。
これは一時的な“覚醒”や“集中力向上”に繋がりますので、意識的にカフェインを取得されているかたも多いと思います。
しかし、切れた後に副交感神経への切り替えがスムーズにいきにくくなる場合がありますので要注意になります。
2. カフェイン過剰摂取が招くリスク
① 高頻度・大量摂取で心拍・血圧が遷延
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日本の最新研究では、1日400mg超(コーヒー約4杯分)の慢性的摂取が、心拍数・血圧の上昇と運動後回復の遅れに関連すると報告があります。
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さらに600mg以上では、踏み台昇降後5分間でも心拍・血圧が高止まりというデータもあり、交感神経優位が長時間持続する可能性があります。
② 回復期の副交感神経抑制
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運動後の回復期にカフェイン摂取してしまうと、副交感神経の再活性化が遅れるます。運動後に回復期で本来得られるはずの休息効果が阻害され効果が低下してしまいますので要注意になります。
③ 不眠・浅い眠り・眠りの質低下
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就寝6時間前に200mg程度摂取しただけでも、ノンレム睡眠が減るという研究成果あり
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EEG解析では、カフェインにより睡眠中の脳の“複雑性”が高まり、深い睡眠への移行が妨げられるという結果も示されています。
ですので、睡眠前のカフェインは効果的な睡眠を妨げるということはみなさんご存じだと思いますが、しっかり研究結果でも証明されています
睡眠前に飲む飲み物は、ノンカフェインにしていきたいですね
デカフェとカフェインレス、ノンカフェインの違い
- デカフェ:
元々カフェインが含まれていたものからカフェインを除去したものを指しています。完全にカフェインを取り除くことは難しいため、わずかなカフェインが残っている場合もありますので要注意になります。
- カフェインレス:
カフェインが含まれていないわけではなく、「カフェイン含有量が少ない」ものを指していることに注目してください。一般的にカフェインレスはカフェインの含有率が0.1%以下に抑えられたものを指しています。
デカフェと同様に、カフェインを取り除いた飲み物になります。こちらも完全にカフェインを除去することは難しいため、わずかなカフェインが含まれる場合もあることをご承知おきください。
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ノンカフェイン:カフェインを一切含まない飲み物を指しています。(麦茶やハーブティーなど)
④ めまい・頭痛・胃腸不調・不安感
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カフェインが原因で動悸が出る理由としては、心臓の拍動が身体に強く意識されるためとされています。その結果、不安やストレス状態が加速する恐れもあります。
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カフェインを取得することで、胃酸過多・下痢・血管収縮と拡張の繰り返しが起こってきます。その結果による頭痛も報告されています。
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精神科医の観点では、不安障害やパニック症状がある人にとってはカフェインの取得が症状悪化のリスク因子であるとも報告されています。
3. カフェイン適量の効果:集中・運動・脳機能向上
✅ 集中力・覚醒効果
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カフェイン取得により、反応時間や集中力・作業効率が改善される定量的研究もたくさんあります。
✅ 運動・筋トレパフォーマンス向上
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カフェインが筋細胞内のカルシウム動員を促進し、筋力11%、瞬発力14%、跳躍力6%向上という具体的数値で改善事例が報告されています。
✅ 脳機能・認知保護効果
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継続的なカフェインを取る習慣がアルツハイマー・パーキンソン病・てんかんなど神経変性疾患リスクの低下に関連しています。
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コーヒーに含まれるポリフェノールなどの抗酸化成分も、認知機能改善のプラス要因としても注目されています。
4. 飲むタイミングと注意すべき時間帯
カフェインの取得タイミング
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午前9:30~11:30/午後14:00~17:00:コルチゾール分泌が落ち着く時間で、効率的に効果を得やすい時間帯です。
カフェインをとるならこの時間帯がオススメ。 -
午後遅く・夕方~夜は控えるのが吉:就寝の6時間前までに摂取を終えてください。
就寝直前になると夜寝れなくなったり、睡眠の質が低下しています。
5. こんな場面で要注意!過剰摂取しやすいシチュエーション
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午後の“追いコーヒー”習慣:集中や眠気防止でついつい飲んでしまいがちになるコーヒー。カフェインを追加摂取してしまうと、夜に眠れず負のスパイラルにつながってしまいます。
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エナジードリンク・紅茶とも併用:知らず知らずにエネジードリンクを飲んでしまって、一日のカフェイン摂取量が1,000mg近くになってしまうというケースも多々あります。
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ストレス下 or 不安傾向時に多量摂取:カフェイン取得がかえって精神症状が悪化しやすい状況をまねくため、注意が必要になります。
自分の体調・精神状態に目を向けて判断してください。
6. 対処法①:カフェイン摂取量・目安コントロール
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健康な成人で 1日400mg以内(月200mg程度推奨)。
これを超えるといろいろなリスクが増えてくるという研究も多数ありますので、一日のカフェイン取得量には注意してください。 -
コーヒー以外のカフェイン含有製品(紅茶、エナジー飲料、チョコレート含む)もトータルで把握することが重要です。
コーヒーやエネジードリンクなどはわかりやすいですが、いろいろな食品にもカフェインは含まれていますので意識して成分表を見るようにしてください。
7. 対処法②:時間帯ごとの飲み分けテクニック
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朝イチはタイミングをずらす:目覚め直後はコルチゾールがピークになっています。
寝起きのコーヒーを避けて「午後9:30以降」がベストタイミングになってます。 -
午後以降は“デカフェ”に切替え:デカフェ(カフェイン除去)でコーヒーを飲んでいる気分を保ちつつ気分転換を図ってカフェイン取得量をコントールして負担を抑えてみてください。
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夕方以降はノンカフェ飲料を習慣化:白湯・ハーブティー・ルイボスティーなどを選択すると良質なリラックスタイムになります。
いい睡眠のために、夕方以降はノンカフェインを意識的に飲む習慣にしてください。
8. 対処法③:代替飲料&リラックス習慣の習得
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白湯(50~60℃):胃腸をじんわり温めてくれて、副交感神経優位に誘導してくれます。寝起きに白湯を飲む習慣もオススメです
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カモミール・レモンバームなどハーブティー:鎮静効果や・睡眠サポートする効果があります。リフレッシュしたいタイミングにオススメです。
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ホットミルク:メラトニン前駆体のトリプトファンを含んでいる飲料でリラックス効果あります。砂糖を入れずに寝る間にナイトミルクとして飲むのもオススメです。
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麦茶・ルイボスティー:ノンカフェインで水分補給もでき、自律神経を整える効果もあります。普段の飲料はノンカフェインを選ぶのがオススメです。
9. 専門家の見解とユーザー事例から学ぶ
🩺 専門家の視点
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鍼灸整体院からは「動悸とカフェインの関係は交感神経刺激によるもので、ストレス・電解質不足とも重なる」との声があります。
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精神科では「不安障害やパニック傾向のある人にとっては、カフェインが症状悪化因子」と警鐘を鳴らしている人も。
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自律神経失調症クリニックでは、カフェイン・アルコール制限+ストレッチや呼吸習慣を推奨しておられます。
💬 ユーザー体験談
「午後にもう1杯飲むと、夜全然寝つけなくなりました…」
「エナジードリンクを朝飲んだあと、動悸が止まらず怖かったです…」
こういったお声も多く、「午後以降のカフェイン控えめ習慣」の重要性が裏付けられています。
10. まとめ:自分に合った“ちょうどいい習慣”を探そう
ポイント | 内容 |
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✅ 適量を守る | 1日400mg以内、安全圏は200mg程度 |
⏰ タイミングが肝心 | 午前10時~午後5時までに摂取、本番や仕事前に |
⚠ 控えるシーン | 夕方以降、ストレス・不安対処時、運動前後の注意 |
💡 代替習慣を持つ | 白湯・ハーブティー・ホットミルクでリズム整える |
▶ 今日からできる3つの一工夫
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毎日のコーヒー杯数と時間帯を記録して“量×時間帯”の見える化。自分の1日のカフェイン摂取量を把握する事がまず大事です。
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午後2時以降をデカフェゾーンにすると、夜の質が大幅にアップ。寝れない、睡眠の質をあげたい人は、午後からデカフェかノンカフェインにしてみてください。
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「休むコーヒー習慣」を作る:夜の白湯・ハーブティー習慣を自分の新常識にしてみてください。惰性でカフェインをとるのではなく、意識的に必要なタイミングでカフェインをとってみてください。
📝 最後に
カフェインは、集中力やパフォーマンスにプラスの力をもたらす頼もしい成分です。一方で、“交感神経優位→副交感神経への戻りにくさ”というリスクも内包します。「量」「時間帯」「感受性」に注意し、自分の体と対話しながらバランスを取ることが大切です。
コーヒーと上手に付き合えば、日々のパフォーマンスを高めつつ、心身ともに健やかなリズムを築けます。あなたにとっての“ちょうどいいコーヒー習慣”を、ぜひ探してみてください。