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マーケティング・マネジメント その2「経営戦略」

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マーケティング戦略の上位概念である経営戦略の全体像

ミッション、ビジョン、の達成を強く意識する

マーケティング戦略は、「全社戦略」や「事業戦略」と一貫性を保つことにより、はじめて最大限の威力を発揮します。

マーケティング戦略を進めるにあたり、自社が決定した「ミッション」や「ビジョン」を達成することを強く意識する必要があります。

ミッションは、企業が社会に対して何が出来るのかを明確にした理念。ビジョンはミッションを具体的な目標に落とし込んだものです。

利益はあくまで結果であり、社会の役に立つとう本来の目的が大事です。

マーケティングとは顧客に価値を提供するプロセス

マーケティングとは「どのような価値を顧客に提供できるかを決定し、創造し、伝えていくプロセス」ともいえます。

<顧客への価値提供プロセス>

  1. 提供する価値を決定する
    市場を細分化し、自社の強味が活きる分野にターゲットを絞り、製品価値のポジショニングを行う
  2. 具体的に価値を創造する
    製品やサービスを開発し、価格や流通網を決定する。
  3. 的確に価値を伝える。
    営業が直接顧客に価値を説明したり、セールなど販売促進を行ったり、広告を大々的に展開したりする。

価値の創造は全社で取り組む

会社レベルの価値向上を体系的に表したものが「バリューチェーン(価値連鎖)」というフレームワークです。バリューチェーンとは、マイケル・ポーター教授が考案したフレームワークで、企業の付加価値を生み出すプロセスをモデル化したものです。

企業はさまざまな活動を通して付加価値を生み出している。それぞれの活動を細分化し、価値を生み出すプロセスを分析するフレームワークにバリューチェーン分析があります。

企業がマーケティング活動を通じて大きな価値を生み出すためには、マーケティング・セクションという一部だけが努力するのではなく、全社が一丸となって価値創造・伝達活動に取り組む必要があります。

価値を高めるために自社独自の強みにフォーカスする

製品やサービスの価値はさまざまなプロセスを経て高められていきます。しかしすべてのプロセスを自社で行う必要はありません。 企業の経営資源は限られているために、自社の得意とするプロセスを強化し、それ以外はアウトソース(外部委託)することによって価値を飛躍的に高めることもできます。

自社の得意とする分野に経営資源を集中的に投下することによって、競争優位を確立することができるようになります。

競争優位を確立して、飛躍的に価値を高めていくには、「コア・リソース」「コア・コンピタンス」「ケイパビリティ」と呼ばれる3つの要素が重要なカギを握ります。

「コア・リソース」とは

企業の中核を成す経営資源のことです。他社が持ちえない経営資源を保有していれば、圧倒的な競争優位に立つことができるようになります。

「コア・コンピタンス」とは

企業が持つ独自技術やスキル・ノウハウになります。

「ケイパビリティ」とは

企業が全体として持つ組織的な能力を表します。具体的にはスピードや効率性、高品質などがあげられます。

 

企業が価値連鎖を通して他社がマネを出来ない高い付加価値を実現するためには、自社のコア・リソースやコア・コンピタンス、ケイパビリティを見極め、最大限に活用していく必要があります。

レベルに応じた戦略を立てる

価値を向上させるには、4つの組織レベルに応じた戦略計画が必要になります。4つの組織レベルとは「全社レベル」「事業部レベル」「事業単位レベル」「製品レベル」になります。

マーケティング計画には、「戦略」と「戦術」の2つのプロセスがあります。「戦略的マーケティング計画」では、誰にどのような価値を提供するのかというマーケティングの方向性を決定します。そして「戦術的マーケティング計画」で製品の機能やデザイン、価格、プロモーション、販売チャネルなど具体的なマーケティング戦術を決定します。

 

 

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